(1)
★なんとなく憂鬱で、暗く、心が晴れやらぬ時には、満天の星空や広大な海原、遥かな山の稜線、青空などを仰ぎ見るとよい。
 美しいもの、崇高なもの、巨大なものに同化し、融合し、一体化してしまえば、世俗の苦しみや悩みなどバカバカしくなるだろう。
 対象との合一を目指すサマタ瞑想は集中力の特訓にも、心情の転換にも良い……。

(2)
★日々嫌なことは起きるが、些細なことは気分転換して忘れればよい。
 深く傷つき耐えがたい苦になるほど抑圧されるが、直視して乗り超えない限り根本解決はしない。
 現実から逃避するには、一点集中型の瞑想。
 今の瞬間に集中し、苦しい過去から目を背けるのに便利なマインドフルネス瞑想……。

(3)
★嫌悪の対象には素早く気付きを入れて脳裏から消し去りたい。
 快感系の情報には気付きを入れずにしばらく楽しみたい……。
 エゴは必ず取捨選択をするし、集中には排除の構造がある。
 それゆえに、心の反応パターンを浄化しなければ、瞑想をやればやるほどエゴが強化されていくだろう……。

(4)
★心を浄らかにする。
 悪を避け、善をなす。
 反応系の心の浄化に不可欠なのは、決意の力だ。
 決意は、正しい理解と検証を繰り返しながら「信(サッダー)」に結晶する。
 一瞬の人生の現場で、反射的に下される意志決定を司っている「信」の確立。
 真の瞑想は、そこからスタートする……。

(5)
★能力開発を期待して瞑想する人もいる。
 パワーアップして競合する者に打ち勝ち、地位も名誉も収入も、より多く獲得されると幸福度が上がるのだろうか。
 ヴィパッサナー瞑想は、真逆の発想だ。
 多く持てば持つほど、苦の根本原因である執着(=渇愛)が増すのではないか。
 欲を捨て、怒りを手放し、地位や名誉に執着せず、エゴを引き算するほど、束縛から解放され、自由になれるのではないか……。