「月刊サティ!」2006年3月号、4月号に、アチャン・リー・ダンマダーロ師による「みんなのダンマ」が掲載されました。これは、「パーリ戒経」中にある仏教徒が自らを善き人間に鍛える実戦の指針で、6つの項目に分けられています。今月は5回目です。
五番目の指針pantañca sayanāsanam (パンタンチャ サヤナーサナム 淋しいところにひとり臥し、坐し)とは、でしゃばりになるな、ということです。どんなところに住むのであれ、静かに、平穏にいなさい。集団の他の人と深くかかわったり、一緒に騒ぎ立てたりしてはいけません。本当に仕方がないとき以外は、問題に巻き込まれないようにしなさい。
あなたが学び、なすべきことを理解したなら、静かで独りになれる場所をすみかとして、また瞑想の場所として探しなさい。他の人と一緒に住むときには、静かな集団を探しなさい。自然の中に隠遁して独りで住むときには、静かな人になりなさい。
集団の中で住むのであっても、人から離れていなさい。集団が供すべき善いもの、安らかなものだけ受け取りなさい。独りで住むのであれば、たくさんの活動には従事しないようにしなさい。行動においても、言葉においても、心においても、静かでいなさい。
二、三人の仲間と住むのであれば、喧嘩にかかわってはいけません。喧嘩のあるところには平和はないからです。あなたの行動は穏やかにはなりません。起ち上がって攻撃しなければならないからです。あなたの言葉も穏やかではいられません。あなたの心も、怒りや恨み、悪しき意図をもって穏やかにはなれません。そしてこうしたことはあらゆる悪い業を作り出してしまいます。
四人から九十九人の仲間と住むのであれば、この仲間たちが平和で、衝突も喧嘩もなく、互いの感情を傷つけることも互いに危害を加えることもないことを確かめなければなりません。仲間というものは、戒律やダンマ(法)を平和に修習することにおいて協力的であるべきです。そうであるなら、良い仲間、秩序だって洗練され、みんなの成長を助けるような仲間ということができます。これはお釈迦さまに帰依する者として、お釈迦さまの教えに沿ってなすべきことの-つです。
それはpantañca sayanāsanam (パンタンチャ サヤナーサナム 淋しいところにひとり臥し、坐し)と呼ばれます。静かなすみかを作り、心身ともに安楽でいることです。